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雷=神鳴り★ [余談]

いやぁ、昨日の雷はすごかったですね!
間近で落ちたかっ!?!?と思ってしまいました。
これを読んでいる方が、どこにお住まいかで共感していただけるかいただけないかわかれますが、とりあえず、自分主義で話を進めます。^^

先週からかな? よく覚えてませんが、最近雷が多いです。
携帯のネット(天気予報)にも「ゲリラ雷」とかなんとか。

「ゲリラ」か、なるほど!

さて、雷ってことで、次のようなお話を思い出しましたので、紹介します。

『伊勢物語』第六段「芥河」

 むかし、男ありけり。女のえ得まじかりけるを、年を経てよばひわたりけるを、からうして盗みいでて、いと暗きに来けり。芥河といふ河を率て行きければ、草の上に置きたりける露を、()「かれはなにぞ」となむ男に問ひける。行く先多く、夜もふけにければ、鬼ある所とも知らで、神さへいといみじう鳴り、雨もいたう降りければ、あばらなる蔵に、女をば奥におし入れて、男、弓、やなぐひを負ひて戸口にをり。はや夜も明けなむと思ひつつゐたりけるに、鬼はや一口に食ひてけり。()「あなや」と言ひけれど、神鳴るさわぎに、え聞かざりけり。やうやう夜も明けゆくに、見れば、率て来し女もなし。足ずりをして泣けども、かひなし。
   白玉かなにぞと人の問ひし時  露とこたへて消えなましものを


内容はこんなかんじです。
男の人が、なかなかゲットできない女の人を屋敷の中から連れ出しちゃう!今でいう「誘拐」みたいなものですね。
芥川という場所に来たとき、雷がゴロゴロと鳴り、雨もひどかったんで、蔵に女性を隠して、ひたすら夜が明けるのを待っていたんですね。
でも、なんと、その蔵には鬼が住んでいたという。
女の人をパクッと食ってしまったそうな。

女は「あれぇ~~」と叫んだんですが、雷の音にかき消されて、男にまで届かなかった。

簡単に言うとこんなところ。

近くにいる女性の叫び声、それも鬼に食われてしまうという悲惨な状況における叫び声をかき消すほどの雷。
一体どんだけの雷だったのだろうか。

以前、読んだ時は、そこまで想像をたくましくしませんでしたが、
ふと思いかえしてみると、雷の様子、かつ雨音もふくめて、ものすごそうですよね!

昨日の雷、明け方頃までピカピカ、ゴロゴロしてましたが、
寝るに寝られず、といった感じ。
久々に味わった雷への恐怖、でした。

男としては、追っ手が女をつかまえにこないかハラハラしていた時分。
雨が降るやら、雷が鳴るやら、とても怖い状況だったんでしょうね。

昔は雷を「神鳴り」と言いました。
神様の声が鳴り響き、鬼まで出てくる始末。
とても、「古代」の臭いプンプンです。

それにしても、これには後日談がくっついていて、おそらく後世に付けられた部分と言われています。
鬼に食われたんじゃなくて、入内予定の娘を、兄弟が取り返したんだとさ、という顛末。
これがあることによって、在原業平と二条后(高子)とのスキャンダルを想像して楽しめる反面、
そんなオチかい!というツッコミを入れたくなるところ。
一長一短ですね。
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