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和歌講座 [和歌]

古文で重要なもの。
それは和歌の解釈です。
センターでもそうだけど、「和歌」についてはある程度の知識が常に要求されています。
今回は、姫君が白菊の絵を墨で黒く塗りつぶしたことから、按察使の君が詠んだ和歌についての解釈が聞かれましたね。

何年も前になりますが、中三の家庭教師をやっていたとき、その生徒は和歌がわからない(シャレじゃありません。)と嘆いておりました。
まろもそうでした。というか、今でも何でもわかるわけじゃあございません。
奥深いものですからね。
詠むたびに新たな詠みが生まれやすい。
難しいけど、面白い。
しかしそれを味わうのは、なかなか困難です。

今、学校で中学三年生を相手に『万葉集』『古今和歌集』『新古今和歌集』を読むという授業をしています。いわゆる「三大和歌集」といわれるやつですな。
掛詞とか枕詞とか、懐かしい修辞法を教えなくちゃいかんのですよ。

しかし幸いにも、この学校の生徒たちは中一のころから百人一首テストなるものをやっており、できなきゃ再試もあるという徹底ぶりによって、けっこう覚えていてくれるんで、非常にやりやすくて助かってます。
今日も「春過ぎて~」「心あてに~」と言ったら、半分以上の生徒が続きを言えていた。すばらしいことです。

今日で終わったのは次の歌二首です。
① 梅の花咲ける岡べに家をれば乏しくもあらず鶯の声
② 春たてば花とや見らむ白雪のかかれる枝に鶯の鳴く

以上二つの和歌を並べ、どちらが『万葉集』、どちらが『古今集』でしょう?というクイズを出していきました。まずは現代語訳をやってもらいましたが、その中で「①のほうが「乏しくもあらず」と字余りで難しいから、『古今集』」とか、「①は「鶯の声」と、体言止めになっているから『古今集』」など、意外とよさげな意見がちらほら。
まだ、まろが何も教えていない段階で、「体言止め」とか「字余り」とか知ってるっちゅうのは、嬉しいような寂しいような。別に教えることないじゃん、みたいにね。

まぁ。そうはいってもそこは中学生。
雪が降りかかっている枝を見て、鶯が白梅と見間違えた、と訳していても不思議に思っていない様子。
おいおい。
これを訳してみて、ぷっと吹き出さなきゃ!
雪と白梅、・・・そりゃあ目が悪ければ、そしてそう見ようと試みれば、そう見ても悪くはないけど、普通は見間違えないっしょ。
でも、真面目に勉強しようとしている子たちは、真面目に受け取るんだよね。「へぇ~」ってね。

しかし、重大なことを知った。
今時の子・・・ってうか今時に限らず、子どもたちは「梅の花」を見たことがない!!!
雪と間違える?なんて聞いても、しら~っとしてる。
あれ、梅の花、、、、見たことある人?って聞いても、手があがらない。

これじゃだめじゃん。
和歌鑑賞以前の問題ですな。
こうなりゃ、梅の花の写真なり、実物なりを持っていかなきゃだめざんす。

和歌って自然を詠みこむのが多いから、動植物に疎いと理解も難しいよね。
まろもまだまだ不十分です。
しかしだからこそ生きる楽しみってのもあるものです。

ガーデニング好きの母は、次から次へと花の名前が出てきます。
ウォーキングをしながら、~の花、と教えてくれます。
それを見ると、まろも長生きしたくなってきます。

ではでは、今日はこのへんで。


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